今日からできる!「お茶のチカラ」を毎日の生活に取り入れるかんたん健康術
あなたも「喫茶養生」マスター!お茶選びから淹れ方、楽しみ方まで徹底解説!
養生くんと探る「お茶のチカラで健康長寿!」。
これまでの連載で、私たちは栄西(えいさい)が800年以上も前に提唱した「喫茶養生(きっさようじょう)」という考え方が、どれほど奥深く、そして現代の科学によってもその価値が証明されているかを見てきたよね。お茶が持つカテキンやテアニンといった成分が、私たちの体を守り、心を癒やす「超健康パワー」を秘めていることが分かったはず!
さあ、ここからは、いよいよ実践編だよ!
「こんなにすごいお茶のチカラ、どうやったら毎日の生活に取り入れられるの?」って思ってる人もいるかな? 大丈夫! 今日からすぐに始められる、「ようじょうくん流」のかんたん健康術を教えちゃうよ。
お茶選びから、おいしい淹(い)れ方、そして楽しみ方まで、これを読めばあなたも立派な「喫茶養生」マスターだ! 一緒に、お茶のチカラで元気いっぱいの毎日を送るヒントを見つけていこう!
自分にぴったりの「お茶」を選んでみよう!
スーパーやコンビニに行くと、いろんな種類のお茶が並んでるよね。緑茶、紅茶、烏龍茶(ウーロンちゃ)…。「どれを選んだらいいんだろう?」って迷っちゃう人もいるかもしれない。
実は、お茶の種類によって、味も香りも、そして持っている健康パワーも少しずつ違うんだ。自分の好みや、その時の気分、体調に合わせて、ぴったりの「お茶」を選んでみよう!
1. 日本茶の仲間たち
私たちが普段「お茶」と呼ぶことが多いのは、この日本茶だよね。大きく分けると、こんな種類があるよ。
抹茶(まっちゃ):茶葉を粉にしたもの。栄西が広めたお茶の仲間だね。
特徴:濃厚な旨味(うまみ)と豊かな香り、鮮やかな緑色。茶葉をまるごと飲むので、栄養成分(カテキン、テアニン、ビタミンなど)を一番効率よく摂(と)れるよ。
おすすめのシーン:集中したい時、リラックスしたい時、気分をリフレッシュしたい時。特別な日や、おやつと一緒に楽しむのもいいね。
ようじょうくんポイント:栄養満点だから、ちょっと元気が出ない時や、風邪をひきそうな「未病」のサインを感じた時にぴったり!
煎茶(せんちゃ):一番よく飲まれている緑茶だね。
特徴:さっぱりとした渋みと、爽やかな香り。淹れ方によって味が大きく変わるのが面白いところ。
おすすめのシーン:食事と一緒に、休憩時間、気分転換に。毎日気軽に楽しむお茶として最高だよ。
ようじょうくんポイント:カテキンも豊富だから、毎日の食事と一緒に飲んで、病気予防に役立てよう。
玉露(ぎょくろ):高級な緑茶の代表だね。
特徴:甘みが強く、独特の旨味がある。カフェインとテアニンが豊富に含まれているよ。
おすすめのシーン:じっくりと味わいたい時、特別な気分を味わいたい時、リラックスして集中したい時。
ようじょうくんポイント:テアニンが豊富だから、心を落ち着かせたい時や、質の良い睡眠をサポートしたい時に良いかも。(ただし、カフェインも多めなので、夜遅くは控えめにね!)
番茶(ばんちゃ)・ほうじ茶:日常的に気軽に楽しめるお茶だね。
特徴:香ばしく、さっぱりとした味わい。カフェインが少なめなので、子どもやカフェインが苦手な人にもおすすめ。
おすすめのシーン:食事中、食後、寝る前など、どんな時でも。
ようじょうくんポイント:体を温める効果が高いから、寒い日や、お腹が冷えやすい人にぴったり! カフェインが少ないので、夜のリラックスタイムにも最適だよ。
2. 世界のお茶たち
日本茶以外にも、世界にはいろんなお茶があるんだ。
紅茶(こうちゃ):イギリスやインドでよく飲まれているお茶。
特徴:華やかな香りと、しっかりとした味わい。発酵(はっこう)させて作るのが特徴だよ。
おすすめのシーン:ミルクや砂糖を入れて、朝食と一緒に。午後のリラックスタイムにも。
ようじょうくんポイント:体温を上げて体を温める効果があるよ。寒い日に飲むとホッと体が温まるね。
烏龍茶(ウーロンちゃ):中国や台湾でよく飲まれているお茶。
特徴:緑茶と紅茶の中間くらいの発酵度で、独特の香りと味わいがある。
おすすめのシーン:油っぽい食事と一緒に。食事の消化を助けてくれるよ。
ようじょうくんポイント:食事の時の消化を助ける働きがあるので、食事が重い時に飲むといいよ。
おいしいお茶の淹れ方レッスン!
お茶は、淹れ方一つで味が大きく変わるんだ。ちょっとしたコツを知るだけで、いつものお茶がもっとおいしく、もっと健康に役立つようになるよ!
1. 急須(きゅうす)で淹れる煎茶(せんちゃ)の場合
ほとんどの家庭にある急須で、おいしい煎茶を淹れる方法だよ。
茶葉の量:3人分なら、大さじ1杯半(約6g)くらいが目安。茶葉が多すぎると濃く出すぎちゃうし、少なすぎると味が薄くなっちゃうから、ちょうど良い量を探してみてね。
お湯の温度:ここが一番大事! 煎茶は、熱すぎない70〜80℃くらいのお湯で淹れると、渋みが抑えられて旨味が出やすいんだ。
ポイント:沸騰したお湯を一度湯呑(ゆのみ)に移すと、湯呑を温めながら、お湯の温度がちょうど良い感じに下がるよ。
蒸らす時間:急須にお湯を入れたら、蓋(ふた)をして少し待とう。これが「蒸らす(むらす)」時間。
目安:約1分。茶葉の種類や好みで調整してもOK。この間に、茶葉の旨味や成分がお湯の中に溶け出すんだ。
注ぎ方:濃さが均一になるように、少しずつ、湯呑に注ぎ分けていこう。最後の一滴(いってき)までしっかりと注ぎ切るのがポイント! 最後の一滴には、お茶の旨味がギュッと詰まっているんだ。
二煎目(にせんめ)、三煎目(さんせんめ)も楽しもう!:一度使った茶葉でも、またおいしく淹れられるよ。二煎目からは、少し高めの温度のお湯(80〜90℃くらい)を注いで、蒸らす時間は短めに(30秒くらい)してみよう。味の変化を楽しめるよ。
2. 自宅で手軽に楽しむ抹茶(まっちゃ)の場合
「抹茶って、茶道のお作法が難しそう…」って思うかもしれないけれど、自宅で気軽に楽しむなら、難しく考える必要はないよ!
抹茶の量:茶杓(ちゃしゃく)2杯分(約2g)くらい。なければ、小さじ半分くらいでもOK。
お湯の温度:80℃くらいがおすすめ。少し冷ましたお湯を使うと、抹茶の苦味が和らいで、旨味を感じやすいよ。
点(た)て方:茶碗に抹茶とお湯を入れたら、茶筅(ちゃせん)で「M」の字を書くように、手首を細かく動かしてシャカシャカ混ぜよう! 泡(あわ)が細かく立つように意識すると、口当たりがなめらかになるよ。茶筅がなければ、小さな泡立て器やスプーンでも代用できるよ。
ポイント:ダマにならないように、抹茶はふるいにかけてから使うと良いよ。
飲む時:温かいうちに、ゆっくりと味わって飲もう。茶葉をまるごと摂るから、栄養満点!
3. 水出し緑茶(みずだしりょくちゃ)で夏も健康!
暑い季節には、冷たい水出し緑茶もおすすめだよ!
作り方:清潔なピッチャーや水筒に、茶葉(1Lの水に対して約10gが目安)と水を入れる。
冷蔵庫で冷やす:そのまま冷蔵庫に入れて、3〜6時間ほど冷やしたら完成!
ポイント:水出しだと、カフェインやカテキンの苦味成分が出にくく、テアニンの旨味成分がしっかり出るから、まろやかでおいしいよ。カフェインが気になる夜にもおすすめだ。
お茶を飲む「タイミング」と「量」のヒント
お茶は、いつ飲んでも基本的にOKだけど、目的によっておすすめのタイミングや量があるんだ。
朝の目覚めに:温かい煎茶や抹茶で、体を優しく起こしてあげよう。カフェインで頭もスッキリするよ。
勉強や仕事の合間に:テアニンが豊富な玉露や抹茶で、集中力アップとリラックス効果を狙おう。
食事と一緒に:煎茶や烏龍茶は、食事の消化を助けてくれるよ。油っぽい食事には烏龍茶がぴったりだね。
食後に:食後の口の中をスッキリさせたり、虫歯予防にもなるよ。
夜のリラックスタイムに:カフェインが少ない番茶やほうじ茶を選んで、ホッと一息。ぐっすり眠るための準備をしよう。
飲む量について:
白井博士の論文でも紹介したように、昔の茶人たちは、今の私たちよりもずっとたくさんお茶を飲んでいた可能性が高いんだ。もちろん、飲みすぎは良くないけれど、適度な量を毎日続けることが大切だよ。一般的には、1日に何杯か飲む習慣があれば、お茶の健康効果を期待できると言われているよ。
お茶を「健康習慣」にする「ようじょうくん流」ヒント!
お茶を「養生」の習慣にするために、もっと楽しく、もっと効果的に取り入れるヒントを教えちゃうよ!
「お茶うがい」で風邪予防!
カテキンには菌やウイルスと戦う力があるんだったよね。だから、外出から帰ったら、お茶でガラガラうがいをするのもおすすめだよ! 市販のうがい薬よりも刺激が少なくて、手軽にできる風邪予防だね。
お茶を使った「レシピ」に挑戦!
飲むだけじゃなくて、料理にもお茶を取り入れてみよう!
茶飯(ちゃめし):炊き込みご飯のようにお茶でご飯を炊くと、香りが良くておいしいよ。
お茶漬け(おちゃづけ):食欲がない時でもサラサラ食べられるね。
抹茶スイーツ:抹茶クッキーや抹茶アイスなど、楽しみながらカテキンやテアニンを摂れるよ。
「お茶時間」で心のリラックス!
毎日の中で、数分だけでもいいから、「お茶を淹れて、ゆっくり味わう時間」を作ってみよう。この時間は、自分と向き合い、心を落ち着かせる大切な「養生」の時間になるんだ。
お茶を淹れる時の香りに癒やされたり、湯気を見つめたり。
お茶を飲みながら、好きな本を読んだり、音楽を聴いたりするのもいいね。
心を落ち着かせ、ストレスを和らげることで、体の免疫力もアップするよ!
家族や友達と「お茶でつながる」!
お茶は、一人で楽しむだけでなく、誰かと一緒に楽しむことで、さらに心が豊かになる飲み物だよね。
家族みんなで食後にお茶を飲む。
友達と一緒にお茶を飲みながら、おしゃべりを楽しむ。
昔から、お茶は人と人とのコミュニケーションを深める大切な役割も果たしてきたんだ。これも立派な「養生」の一つだね!
「未病」のサインに気づいて、お茶でセルフケア!
栄西が大切にした「未病を治す」という考え方、覚えているかな? 病気ではないけれど、なんだか調子が悪い、そんな体の小さなサインに、自分で気づくことがとっても大切なんだ。
「今日はなんだか体が重いな」「ちょっと疲れてるな」と感じたら、それは体が「休んでほしいな」「元気になりたいな」って言っているサインかもしれない。そんな時に、無理せず、温かいお茶をゆっくり飲んで、体を温めたり、心のリラックスを促したりしてみよう。
お茶を飲むという優しいセルフケアが、本格的な病気へと進むのを防いでくれるかもしれないよ。これが、まさにお茶を使った「養生」の知恵なんだ。
まとめ:今日からあなたも「喫茶養生」マスター!
今回の連載で、私たちは、
自分に合ったお茶の種類を選び、
おいしい淹れ方のコツを知り、
そして、お茶を毎日の健康習慣として楽しく取り入れる方法を学んだね。
お茶は、私たちのご先祖様が大切にしてきた「養生」の知恵の結晶(けっしょう)であり、現代の科学によってもその素晴らしい効果が証明されている、まさに「自然からの贈り物」だ。
栄西が800年以上も前に日本に伝えた「喫茶養生」の考え方は、決して難しいことじゃない。日々の暮らしの中で、心を込めて一杯のお茶を淹れ、ゆっくりと味わう。そのシンプルな行為が、あなたの心と体を整え、元気で長生きするための「生きる力」を養ってくれるんだ。
さあ、今日からあなたも「養生くん流」の「喫茶養生」マスターになって、お茶のチカラで、最高の自分を目指そう!
次回予告!
いよいよ連載も終盤に近づいてきたね! 次回の「お茶のチカラで健康長寿!」では、お茶と健康に関する「最新の研究」や、これからのお茶が持つ「無限の可能性」について、ワクワクするようなお話をしていくよ! お楽しみにね!