養生くんと歩む「お茶の道」!最高の自分になるための「養生」のすすめ
『喫茶養生記』から未来へ!生涯「元気」に「生きる力」を養うヒント!
養生くんと歩む「お茶のチカラで健康長寿!」の旅も、いよいよ最終回だよ!
これまで約10回にわたって、みんなと一緒にお茶の奥深い世界を探検してきたね。
鎌倉時代のお坊さん、栄西(えいさい)が命がけで中国から日本に「お茶」と「喫茶養生(きっさようじょう)」の考え方を持ち帰ったこと。
お茶が「病気を未然に防ぐ薬」であり、「心臓のバランスを整える」という、栄西の『喫茶養生記(きっさようじょうき)』に込められた熱い願い。
栄西の死後、お茶が貴族の「遊び」になったり、庶民の「薬」になったりしながら、時代とともに様々な形で広まっていった歴史。
お茶を愛した「茶人(ちゃじん)」たちが、当時の平均寿命(へいきんじゅみょう)よりも長生きし、病気や感染症(かんせんしょう)にも強かったという、白井宗佐(しらい そううさ)博士の驚きのデータ。
紅茶の国イギリスや長寿の街香港(ホンコン)でも、お茶が人々の健康と深く結びつき、独自の「養生」文化を育んできたこと。
そして、カテキンやテアニンといったお茶の成分が持つ「超健康パワー」が、現代の科学によって次々と証明され、お茶の未来が無限に広がっていること。
どうかな? お茶って、ただの飲み物じゃなかったんだね! 私たちの想像をはるかに超える、壮大な歴史と、科学的な裏付け、そして何よりも「命を大切にする」という深いメッセージが、この一杯のお茶には詰まっていたんだ。
最終回の今日は、この連載で学んだ全てのことをギュッとまとめて、「喫茶養生」が私たちに教えてくれる「最高の自分を生きる」ためのヒントを、ようじょうくんが心を込めて伝えるね。
「養生」とは、自分を「最高に大切にする」こと
みんなは「養生」って、難しい健康法だと思っていないかな? 実はそうじゃないんだ。養生というのは、「病気になる前から、自分の心と体を『最高の状態に保つ』ように、日々の生活の中で大切にすること」なんだ。
それは、まるで、大切な植物に毎日水をあげたり、動物の様子をよく見てお世話をしたりするのと同じなんだよ。自分の「体」という大切な命を、ていねいに、愛情を持って育てていくことなんだね。
例えば、
疲れたら、無理せずに休むこと。
お腹が空いたら、体に良いものを食べる「食べすぎない」こと。
イライラしたら、深呼吸(しんこきゅう)したり、好きなことをして心を落ち着かせること。
そして、毎日の一杯のお茶で、心と体をリラックスさせること。
こういった、一つ一つの小さな行動が、全部「養生」なんだ。特別(とくべつ)なことをするんじゃなくて、当たり前の暮らしの中に「自分を大切にする気持ち」をちょっぴり加えるだけで、みんなの「生きる力」はグンとアップしていくんだよ。
「未病」に気づこう!体からの小さな「SOS」をキャッチ!
栄西が最も大切にした「未病(みびょう)を治す」という考え方。もう一度思い出してほしい。これは、「病気になる前に手を打つ」という、とても賢い方法だよね。
「なんだか、体がいつもより重いな」
「今日は集中できないな」
「なんだかモヤモヤするな」
こんな小さなサインは、みんなの体が「ちょっと助けて!」って言っている「SOS」かもしれない。この「未病」のサインに早く気づいて、適切(てきせつ)な「養生」をすることが、本格的な病気を防ぎ、元気な状態を長く保つための秘訣なんだ。
その時に、そばにいてくれるのが「お茶」だよ。
体の冷えを感じたら、温かいほうじ茶でじんわり体を温めよう。
ストレスを感じたら、テアニンが豊富な緑茶でホッと一息ついて、心を落ち着かせよう。
ちょっと体調を崩しそうだと感じたら、カテキンが豊富な抹茶で、体の免疫力(めんえきりょく)を応援(おうえん)してあげよう。
お茶は、私たち一人ひとりの体の小さな変化に寄り添(そ)って、優しくサポートしてくれる、まさに「身近な万能薬」なんだ。
「生命力」を養い、最高の自分を生きる!
白井博士の論文では、お茶が私たちの「生命力」を養い、次の6つの能力を高める可能性があることを教えてくれたね。
運動能力(体を動かす力)
抗疲労能力(疲れから回復する力)
老化緩和能力(老化をゆっくりにする力)
抗病能力(病気にかかりにくい力)
闘病能力(病気と戦う力)
健康回復能力(病気から回復する力)
これらは、私たちが「最高の自分」として、毎日を力強く、そして楽しく生きるために、どれも欠かせない能力だよね。
栄西が800年以上も前に、「お茶は命を養う仙薬だ」と言ったのは、まさにお茶が私たちのこの「生命力」を根本から高めてくれる、ということを直感的に知っていたからなんだ。
お茶を飲むことは、単なる習慣じゃない。それは、私たち一人ひとりが、自分自身の「命」を大切にし、与えられた「生命力」を最大限に引き出し、どんな困難にも立ち向かえる「強い体と心」を育むための、素晴らしい「道」なんだ。
『喫茶養生記』から未来へ!養生くんの願い
みんなは、この連載を通して、お茶が持つ歴史的な重みと、未来へとつながる可能性を感じてくれたかな? 昔の人が大切にしてきた「養生」の知恵は、決して古臭いものなんかじゃない。むしろ、ストレスが多く、情報が溢(あふ)れる現代社会において、私たちが必要としている「心の平和」と「体の元気」を取り戻すための、大切なヒントが詰まっているんだ。
一杯のお茶が、あなたを歴史と科学の旅へ誘(いざな)う。
一杯のお茶が、あなたの心と体を優しく整える。
一杯のお茶が、あなたの「生命力」を力強くサポートする。
ようじょうくんの願いは、この連載を読んでくれたみんなが、毎日お茶を飲むたびに、栄西が伝えた「喫茶養生」の知恵を思い出して、自分自身の健康を「最高の状態」に保てるようになること。そして、お茶のチカラを借りて、生涯(しょうがい)にわたって「元気」に、「生きる力」を養い続け、「最高の自分」として輝(かがや)くことだよ。
この連載で学んだことが、みんなの毎日の暮らしの中で、小さな「健康の種」となって、やがて大きな「元気の木」に育っていくことを心から願っています。
これからも「ようじょうくんネット」では、みんなの健康に役立つ情報をたくさん発信していくから、ぜひ遊びに来てね!
最後に、この素晴らしい論文を快く提供してくださった白井宗佐博士、そして、この連載を最後まで読んでくれたみんなに、ようじょうくんから心からの感謝(かんしゃ)を送ります。
ありがとう! そして、これからもお茶のチカラで、元気いっぱいの毎日を送ろうね!
養生くんより