僕が走り始めたのは、2016年の夏、46歳のときでした。初マラソンは5時間18分16秒。そこから、市民ランナーの一つの大きな目標であるサブ4(4時間切り)を達成するまでに、およそ3年かかりました。
この時期の僕の練習は、今振り返っても本当にシンプルで、そして地味でした。しかし、この地味な練習こそが、僕のような「怠け者」でもマラソンを継続し、サブ4を達成できた最大の要因だったと確信しています。
段階的に伸びた走行距離と地道な練習
走り始めた当初の月間走行距離は、2016年8月の40kmから始まり、翌年の初マラソン(2017年2月)に向けて徐々に増えていきました。
| 2016年8月 | 40km |
| 2016年9月 | 124km |
| 2016年10月 | 167km |
| 2016年11月 | 236km |
| 2016年12月 | 188km |
初マラソンを完走した2017年2月以降は、再び距離が減少傾向にあります。これは、最初の数回は完走後の筋肉痛がひどく、1週間ほど階段の下りすら辛い状態が続いていたため、練習を休みがちだったためです。
しかし、2018年9月頃から徐々に走り込みを再開し、サブ4を達成した2019年10月にかけて、コンスタントに月間150kmから200km以上を走れるようになりました。
| 2018年9月 | 38km |
| 2018年10月 | 168km |
| 2018年11月 | 159km |
| 2018年12月 | 207km |
| 2019年1月 | 194km |
| 2019年2月 | 122km |
| 2019年3月 | 143km |
| 2019年4月 | 147km |
| 2019年5月 | 88km |
| 2019年6月 | 57km |
| 2019年7月 | 99km |
| 2019年8月 | 181km |
| 2019年9月 | 232km |
| 2019年10月 | 184km(サブ4達成) |
この表を見てわかるように、僕の練習は非常に波があり、毎月決まった距離をきっちり走っていたわけではありません。それでもサブ4を達成できたのは、とにかくゆっくりでも長く走る練習をひたすら繰り返していたからです。
この時期の基本的な練習はジョグとLSD(ロング・スロー・ディスタンス)のみでした。ジョグはほぼキロ7分程度のペース、LSDはキロ7分台後半です。
「サブ4達成にはキロ5分40秒ペースで走る練習が必要だ」という常識を耳にはしていましたが、当時の僕はそのペースを1km走るのもやっとでした。ですから、練習でサブ4ペースを体感することなど全くありませんでした。
練習でできないことが本番でできる
それでもサブ4を達成できたのは、(第2回連載記事参照)僕の「座右の銘」が大きな支えとなっていたからです。
「練習でできないことが本番でできるのがマラソンである」
この信念は、走り始めて間もない頃に参加したハーフマラソン大会で、練習ではありえないキロ5分30秒ペースで走れた経験によって、より一層強くなっていました。
ですから、僕の練習は、スピードを追い求めるのではなく、フルマラソンを走り切り、最後まで脚を持たせることを最大の目的にしていました。毎週のように3時間LSD、または30kmLSDが練習の中心でした。
走り始めて最初の1、2年は、フルマラソンを走り切ることすらできませんでした。ゴール後は1週間ほど全身筋肉痛で、階段を下りるのもやっとという状態でした。しかし、地道なジョグとLSDを継続することで、体は徐々に強くなっていきました。
そして、2019年10月の金沢マラソン。この時は、直前の走り込みがいつもより多くできたという感触があり、「足さえ最後まで持てばサブ4もいけるのではないか」と思っていました。レース終盤は何度も歩こうと思うほど足がきつかったですが、なんとか走り切ってサブ4を達成することができました。
まとめ:地味な練習が強靭な肉体を作り上げた
サブ4達成は、やはり嬉しかったですね。この頃はまだコロナ禍前で、100歳完走という明確な目標はなかったので、サブ4、その次はサブ3.5と、漠然とタイムを伸ばしていきたいと考えていました。
しかし、この時期にすでに、走ることそのものが純粋に楽しいという気持ちは芽生えていました。そして、こうした地味な練習をひたすら継続することが、僕の肉体を徐々に強靭なものへと変えていったのです。
練習は一貫してゆるい練習のみで、とにかく怪我をしないということにかけては、人一倍気を遣っていたと思います。
連載開始日:2025年9月9日
現在の月間走行距離:2025年7月463km
年齢:56歳
目標:100歳でフルマラソン完走
最新のフルマラソン自己ベスト:3時間28分04秒(2025年3月びわ湖マラソン)
フルマラソン完走回数:38回(出場39回、途中棄権1回)
47都道府県フルマラソン大会制覇数:18/47
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