第6回：挫折から見つけた『継続』の黄金律：これが僕のサブ3.5への転機

僕がサブ4を達成したのは、2019年10月の金沢マラソンでした。しかし、この連載（第5回参照）でもお話ししたように、その後のコロナ禍で走ることへのモチベーションが下がり、約2年半、ほとんど走らない時期が続きました。

そして、コロナ禍が明けて迎えた2022-23シーズン。僕はサブ4への復活を目指し、練習を再開しました。

おかやまマラソン2022で4時間22分12秒という記録で、サブ4の難しさを再認識しましたが、その後の京都マラソン2023で4時間05分08秒、そして翌週のそうじゃ吉備路マラソンでは3時間53分47秒と、サブ4復活と、PB更新をすることができました。

この結果は、「練習でできないことが本番でできる」という僕の（第2回参照）「座右の銘」が、ここでも通用したことを証明しました。

しかし、その後のシーズンは、僕のマラソン人生における大きな挫折、そして学びの期間となりました。

挫折から学んだ「継続性」の重要性

2023年2月のそうじゃ吉備路マラソン以降の月間走行距離は、以下の通りです。

この表が示すように、2023-24シーズンは走り込みが全くできていませんでした。特に夏場の走行距離はゼロに近い状態。フルマラソンはそんなに甘くありません。この程度の走り込みでは、僕のサブ4という体力ですら、全く歯が立ちませんでした。

このシーズンは5戦走って、すべて4時間台。サブ4すら達成できませんでした。

そして、2024年2月の地元の京都マラソン2024では、初の途中棄権まで経験することになります。レース中に胃痛に見舞われ、医師の診察を受けたところ、アレルギー症状の可能性があり、最悪アナフィラキシーショックの疑いがあるということで、救急車で運ばれる事態となってしまいました。

本人的にはただの胃痛だったのですが、医師にそこまで言われたら抵抗できませんでした。しかし、走り込み不足から体力的にも当時は弱かったため、万が一のことは十分にあり得ました。近親者にもアレルギーショックを起こした者がいましたし、アレルギーを甘く見てはいけないという意識もあったので、この時の医師の判断には感謝しています。

挫折から得た「己を知る」という学び

この経験で一番学んだことは、走ることの「継続性」です。毎日毎日の習慣にしなければ、とても強靭な体力づくりなどできません。年齢的なこともあり、1ヶ月、2ヶ月走らなかったら、それまで走ってきた貯金などすぐに吹っ飛んでしまう、ということに気づかされました。

本来、100歳フルマラソン完走を目標にし、そのための強靭な体力づくりのために走っているわけですから、走り込み不足の時は決して無理はできないと学びました。自分がどれくらいの走り込みをして、どれくらいの体力かを把握することは「己を知れ！」というテーマにしている僕にとっては、とても大事なことだったのです。

この時の経験で、「夏場だろうが、シーズンオフだろうが、最低限の走り込みは継続していこう」と心に誓いました。その固い意志は現在まで継続できていると思います。

その証拠に、2023-24シーズン終了後の走行距離は以下の通りです。

夏場の走り込みもしっかりとできたことで、このシーズンでは、とにかくレースを通じてさらに強靭な体力づくりをしようと目論み、レースに出まくることにしました。そして、最終的に、シーズン終盤の2025年3月のとくしまマラソン2025くらいでサブ3.5という短期的な目標も掲げました。

こうして、新たなシーズンを迎え、2024年10月の長井マラソン（山形県）がシーズン初戦となりました。

連載開始日：2025年9月9日

現在の月間走行距離：2025年7月463km

年齢：56歳

目標：100歳でフルマラソン完走

最新のフルマラソン自己ベスト：3時間18分くらい※正式タイムが分かれば更新（2025年10月しまだ大井川マラソン）

フルマラソン完走回数：40回（出場41回、途中棄権1回）

47都道府県フルマラソン大会制覇数：18/47

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